ある晴れた日に。



今日は天気がいいから、散歩に行こうと誘われた。
雨の日は無能だもんね。
そう言ったら、結構本気でへこんでた。
面白いよね。子供みたいだ。

たまにはのんびりするのも悪くないなと、芝生に身体を横たえて、
こんなに青い空を見たのは久しぶりだと、陽の光りに手を翳した。
執務室ばかりに篭っていては、身体に悪いよ。
そう言ったら、そうかもしれないなと、笑って言った。
楽しいよね。貴方が笑ってくれるなら。

「太陽みたいだな」
「なにが?」
「君の髪の色」
「そうかな?」
「陽の光りに反射して、とてもよく映えるよ」

月明かりに映えるって言ってたくせに。
そう言ったら、そうだったかな?と少し考え込むフリをして、
どちらも映える。綺麗だと思うよ、とてもね。
そう言って、俺の髪を一房掴んでキスをした。
可笑しいよね。本当は。

この髪の色は好きじゃない。
この色は、アイツの。俺の父親の色だから。

やっぱりさ、可笑しいよ。
貴方が綺麗だと言ってくれるなら、貴方がそうして愛でてくれるなら。
この嫌いな髪の色も少しは好きになれそうな、今はそんな気がしている。

「大佐ってさ」
「なんだ?」
「髪にしか、キスしてくんないの?」
そう言ったら、少し驚いた顔をして。
続きはあとで。とそう言って、額にキスをしてくれた。

木々を揺らす風が辺りを優しく撫でていく。
「さあ、もう行こうか」
「ん。そだね」
本当はもうちょっとだけ、貴方とここに居たいのだけど。
仕方ないよね。仕事があるから。

「ここには、綺麗な花が咲く」
「え?」
「花が咲いたら、また二人で見にこようか」
「・・・うん」
そう言って、当たり前のような顔をして約束をくれるから。

嬉しくて。嬉しくて。

貴方の頬にキスをした。



ある晴れた日の昼下がりに。







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