存在理由
小さく切り取られた暗闇に、一人置き去りにされたよう。
時折、希望の光が射し込んで、瞬きする間に消えていく。
掴み損ねたその光源は、確かに望む未来でしょうか。
滅多に会えない貴方には、自分の弱さを見せたくなくて、
貴方の前ではいつだって、笑っていたいと思うけど。
滅多に会えない貴方は決して、誤魔化されてはくれなくて。
必死に隠した私の影を、裂いて暴いて曝け出す。
そして、貴方は抱き締める。晒した影ごと私のすべてを。
強く優しく抱き締める。私が心の暗闇までも。
貴方という存在が、どれほど私を支えているのか。
貴方がそれを知る必要などないのだけれど。
貴方はそこにいるだけで。貴方が貴方であるだけで。
繰り返し訪れる毎日は、昨日と同じ明日へと続く。
手に入れるべき未来のために、過去の悲劇を繰り返す。
昏く燃える焔の向こうに、望む未来はあるのだろうか。
滅多に会えないあの子には、揺らぐ自分を見せたくないと、
強がるあの子を抱き締めて、導く男でありたいと。
滅多に会えないあの子をいつも、無理矢理腕に収めれば、
腕の中の輝きに、身体が震え、目が眩む。
そして、君が染み渡る。隙間だらけの私のすべてに。
強く優しく染み渡る。私が君で満たされる。
「――もらってばかりだ、俺」
「ん?」
「大佐から、色んなものをもらってばかりで」
「私も君からもらっているよ?」
「…なにを?」
「一言では言い尽くせないほどのものを」
「俺は何もしてないよ」
「別になにもしなくていい。――君はそこにいるだけで」
君という存在が、どれほど私を支えているのか。
君がそれを知る必要などないのだけれど。
君がそこにいるだけで。君が君であるだけで。