赤い花。
だって、私は女ですもの。
貴方が知らない裏の顔、ちゃんと持った大人の女ですから。
例えば、そうね。
この指の、先に塗られたピンクのマニキュア。
仕事の時にはしてないけどねえ、オフの時にはこんな風に、
自分に彩り、加えてみたりもしてるのよ。
普段の私は、ストイック。
髪を纏めて、青い軍服、
それはそれ、きっと私は乱れない、
かたい女と、貴方の目には映るのかしら。
それでも私は、女ですもの。
今もホラ、貴方が知らない脚の先、
爪に塗られた、赤いペディキュア。
まるでそう、花が咲くように綺麗でしょう?
部屋の壁、一面に飾られたこの小瓶。
色とりどりに光りを弾く、マニキュア一本選ぶのだって、
今日の気分で選べるような、私は普通の女ですもの。
明日の私は、ストイック。
肩まで伸ばした髪を纏めて、結わい上げ、
青い軍服、それは貴方とお揃いの。
でも、ホラねえ?
貴方が知らないつま先の、私は花を咲かせてる。
ねえ、貴方。
貴方はきっと、知らないでしょう?