この大地の果てに。



『この胸の奥、一番大事なその場所に。
――君がいる。いつも君を想っている。』



海を目指して、貴方を探して、大地の果てをさまよい歩く。

どんなに遠く離れていても、この踏みしめた大地の向こう、いつでも貴方の姿があった。
仰ぎ見る空の向こう、続く青の果てには必ず、貴方の姿がそこにはあった。
――それを疑うこともなく。
けれど、踏みしめ歩く大地の果てに、どこまで続く空の果て、
探した貴方は見つからなかった。

海を目指して、貴方を探して、大地の果てに一人佇む。

この蒼い海の向こう、貴方を探して心がさまよう。
けれど、目の前に広がる海の果て、探した貴方は見つからなかった。

絶望と混乱が心を支配する。

どれだけ時間がたったのか。
暮れゆく大地、海へと沈む赤い太陽。
先に見える、一筋の光。
途切れることなく、まっすぐに。
海を照らし、大地を照らす、導きの光。

「ロイ…ッ」

一人になって、一人ぼっちのこの場所で、貴方の名前を初めて呼んだ。
声にならずに貴方の名前が、海を渡る風に紛れて消えた。

一人になって、一人ぼっちのこの場所で、一人きりで初めて泣いた。
海の向こう、遥か彼方より優しく届く灯台の光が、涙に濡れた頬を照らす。

『もしも君が迷っても、きっと導いてやれるだけの明かりが、ここには灯っているから、君は迷ってもいいんだよ』

今もなお鮮明に思い出される貴方の言葉が、心の中に明かりを灯し、くじけそうな心をそっと叱咤する。

――泣くのはきっと、これが最後。

一人になって、一人ぼっちのこの場所で、たった一人でそう誓った。